ラパーマの特徴
ラパーマには巻き毛と直毛、短毛と長毛の仔猫が産まれます。
Cattery夢猫庵で生まれるラパーマの仔猫は、ネットで見かけるプードルのようなくるんくるんの巻き毛ではなく、ふんわりしたゆるふわカーリーの仔猫が多いです。
巻き毛の巻き具合や被毛の柔らかさは、同腹の兄弟姉妹の中でも個体差が激しく、くるくる巻き毛、ゆるゆるカール、よくよく見るとカールしてる?くらいの被毛までさまざまです。
被毛の柔らかさも、モヘアのような柔らかな被毛から、ザクザクした手触りの被毛の仔猫が産まれます。
ザクザクした手触りの被毛はスタンダード上は好ましくないとされていますが、私はそれも個性かなと思います。(もちろん、ザクザクした被毛の仔猫はスタンダードから外れますので、Cattery夢猫庵の親猫にはなりません。)
ラパーマたちの巻き毛は、大きなカップ状の耳の内側にもあります。
巻き毛のラパーマは長毛と短毛、どちらのコートでもひげと眉毛はよじれています。
産まれた時はひげの巻き毛がよくわかりますが、成長に従って腕白坊やほどおひげが折れてしまいます。これは大人になって落ち着けば、いずれまた生え揃います。
被毛の長さと充満度は、季節と猫の成熟度によって異なります。巻き毛で生まれた仔猫は成長とともに何度か(被毛の)脱落を繰り返しながら被毛が完成します。夏には特に薄毛が目立ちます。
ラパーマの被毛は2歳以上になるまで発達し、完全に成熟するまでに2~3年かかります。仔猫は、頭のてっぺんのところから始まって、ほとんど完全にはげていきます。
このプロセス(脱毛)は、一般的に子猫が約2週齢になったときに始まり、彼らは最初の4ヶ月ほどの間にさまざまな段階の脱毛症になることがあります。子猫は巻き毛で生まれた場合、脱毛しても被毛は一般的に戻ってきて、その後は常に巻き毛になります。
ラパーマは生涯にわたり、薄く散らばったような被毛を残す程度の脱毛から、フルコートまで変化します。避妊去勢後はフルコートになることが一般的です。巻き毛が強い個体ほど薄毛で産まれて、被毛の脱落が激しいと感じます。
無毛で生まれた仔猫は、ほとんどは2~3年かけて成長とともに巻き毛が生え揃いますが、稀に、ずっと無毛のままか、またはとても薄毛のままの個体がいます。
直毛で生まれた仔猫はほとんど一生涯、直毛のままです。
ごく稀に、直毛で生まれた仔猫が脱毛後に巻き毛になることがあるそうですが、ほとんどは直毛のままです。ラパーマの直毛は他の猫種の直毛と少し異なり、独特でとてもふわふわしています。
ラパーマの血統書の名前の中にBB、BC、BSと記載されることがあります。
これは、 Born Bald(はげで生まれた)、 Born Curly (巻き毛で生まれた)、Born Straight(直毛で生まれた)という意味です。
毛色はさまざまな毛色と模様が認められています。
体型はフォーリンの中型の猫で、バランスが取れたやや細めのボディは筋肉質です。
オスは 8~10 ポンド(3.6~4.5㎏) 、メスは 6~8 ポンド(2.7~3.6㎏)です。
魅惑的な大きく表現力豊かなアーモンド形の目をしています。
ラパーマの歴史
1982年3月1日、Linda Koehl(リンダ・コール)は、Speedy(スピーディ)という名前のブラウンタビーの猫がサクランボ農園の納屋に6匹の子猫を抱えているのを見て、新しいrex突然変異の誕生を目撃しました。
その中の毛のない子猫は、体が長く細く、大きく幅の広い耳を持ち、タトゥーのように肌にはっきりしたタビーパターンがありました。
生後6週間でその子猫は、ブラウンクラッシックタビーの、まばらな縮れ毛のショートヘアの被毛になり、Lindaは彼女をCurly(カーリー)と名付けました。
Curlyは成熟するにつれて、柔らかい波状の被毛になりました。
繁殖の早い段階で、子猫の約90%が無毛で生まれ、その後3~4ヶ月でカーリーコートになりました。
ストレートの被毛で生まれた子猫たちの被毛は、ずっとまっすぐのままでした。
ラパーマは、2003年2月にTICAのチャンピオンシップの品種として認められました。
ラパーマの異種交配
ラパーマの巻き毛は、コーニッシュレックス、デボンレックス、セルカークレックスとは互換性がありません。それぞれの巻き毛遺伝子は全く別の遺伝子です。
そのため、ラパーマとその他の巻き毛猫との異種交配は禁忌とされています。
コーニッシュレックス、デボンレックスの巻き毛遺伝子は劣性遺伝のため、両親猫が巻き毛でないと仔猫は巻き毛になりませんが、ラパーマの巻き毛遺伝子は優性遺伝のため、両親の片方が巻き毛であれば、巻き毛の仔猫が産まれます。
ラパーマは登録数が少なく、もともとの遺伝子プールが狭いため、ACC(アジアキャットクラブ)では近親交配を避け遺伝子プールを拡張するために、ドメスティックキャットとの交配が認められています。
そのドメスティックキャットもどんな猫でも良いわけではなく、きちんと遺伝子プール拡張登録を済ませた猫に限ります。
ドメスティックキャット
ドメスティックキャットとは、野生の猫に対する飼い猫(イエネコ)を指す言葉で、その国の土着の猫という意味も持つこともあり、広義では野良猫(特定の飼い主がいないイエネコ)を含むこともあります。
アジアキャットクラブではいくつかの品種の交配においてドメスティックキャットとの交配が認められていますが、このドメスティックキャットとは「特定の飼い主に飼われている雑種(血統書団体に管理されていない)の猫」を示す言葉として使用しています。
参照ページ:アジアキャットクラブ